アズーわくわく通信
2006年7月号
英語を習うならネイティブが一番って、ほんと?
今、ネイティブ・スピーカー(以下ネイティブ)が主要科目を英語で教える授業形態を取り入れている学校が注目を集めています。
俗に「イマージョン教育」と言われるものですが、「英語を教える」のではなく、「英語で教える」ことが中心の教育スタイルです。
全国的にもまだ十校余りしか実施されていませんが、文字どおり「英語にどっぷり浸らせる」ことを目的にした教育です。そこでは、子供たちを多量の英語に触れさせることで、英語の運用能力を高めることが期待されています。
ところが、本来の「イマージョン教育」は、その発祥地であるカナダのように、圧倒的な母語環境のもとで、非母語話者をその母語に浸らせることで効果を得ていますので、圧倒的な日本語環境の中で行なう本教育への疑問の声もあるようです。
次元は異なりますが、最近、一般の英会話教室においても、ネイティブが英語を教えることを売りにする教室が増えています。
こうした教室が増えてきた背景には、ネイティブについて学べば自然に英語をしゃべれるようになるのではないかと信じている多数のネイティブ信奉者の存在が見られます。ところが、英会話学校に通ったことのある方ならお分かりだと思いますが、ネイティブに教わったからといって簡単に身につくほど、英語をマスターすることは容易ではありません。指導するネイティブの教え方も上手だとは限りませんし、発音面ひとつをとっても、日本人がどうしてきれいに発音できないのか、どこが難しいのかを正確に理解できません。
このことは、日本人がネイティブはなぜ正しい日本語の発音ができないのかを正確に理解できないのと同じことなのです。
それでも、教え方の上手なネイティブが、きちんとしたカリキュラムに沿って指導できる能力があればまだ良いのかも知れませんが、それ以上に、ネイティブに近い発音のできる日本人講師であれば、発音面はもちろんですが、自身の学習体験上からも、学習者が何を求め、何を改善すべきかが分かりますので、的確な指導ができるのです。
学習者にとって、そうした講師こそが最良の講師と言えるのではないでしょうか。英語を習うならネイティブが一番って、ほんとでしょうか?

